2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧
この文章は吉本が自らの思想を築く実践的な支柱のようなもので、この柱の上に様々な思想的な仕事が広がっています。まず自らの体験があり、それを論理によってほじくり返す。徹底した論理性を体験に与えることによって、自らの体験を普遍化し抽象化していく…
ここで「立場」主義者と呼んでいるのは、いわば教条主義のことで具体的には左翼政党(共産党とか社会党)を指しているのだと思います。マルクスやレーニンの言説を教典として信仰に近い無批判な忠誠を示すならそれは教条主義です。それに対して自らの体験を…
こうした文章や、もう一つの「ゼミ・イメージ切り替え法」のほうの文章は学生の頃初めて吉本の本に出会った私に世界というものの考え方の基本を教えてくれたものです。とてもよく考え抜かれた世界についての考え方の基本。それは他の誰からも教えてもらえな…
体験から思想は生まれる。しかし体験を思想として練り上げることをしないから、ただ体験につきまとう情念をもちうるだけだ。そして情念は年月のなかで風化してしまう。逆にいえば、どんなに卑小な閉ざされたアンタが思っているように取るに足らないような経…