2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
20年位前に吉本はさかんに先進国の社会の分析を発表していました。先進国とは何かというと、社会というものは特に欧米や日本では農業や漁業などの第1次産業が中心の近代以前の社会があり、そこから工業が中心の近代社会に移ります。そして工業(第2次産業)…
なんとも判りにくい文章で困りますね。しかし借り物でなく自分の力で考えていくとこんなふうにギクシャクとした手作りの論理になるものです。この文章は「形而上学ニツイテノNOTE」という章全体で吉本が自己規定している概念を追っていかないと、ここだ…
これは仕事とか労働というものを貧しい人たちは死のようにつらいことをしていると捉えているわけです。死のようにつらいから心を無感覚にして耐えている。じゃあ無感覚になれば吉本が25歳くらいだった頃の敗戦後の社会に希望の感覚があるかというと、ありゃ…
「僕は一つの基底を持つ。基底にかへらう。そこではあらゆる学説、芸術の本質、諸分野が同じ光線によって貫かれてゐる。そこでは一切は価値の決定のためではなく、原理の照明のために存在してゐる。」(原理の照明)
なにが原理なのか、一番普遍的な真実はなにか、ということが吉本の若い頃からの関心であったと思います。私が吉本が提出した原理的な思考のなかで、いま一番気になりよく考えるのは、吉本のもとの文章が見つからないので引用はできませんが、要するに知とい…