2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧
ここで吉本が神話について考えているのは、やはり天皇について解明したいからだと思います。戦時中吉本は天皇を信じていた。それが生き神様だということを信じていたし、天皇を中心とした秩序を信じていたし、天皇の掲げる戦争の大義を信じていた。ところが…
単純で原始的な神話の象徴性というものは何故高度な知識人から庶民の人々までを引っさらう力があるのか。それは無意識に関わるからだ。原始から形成されてきた人類の無意識の分析に還元する、つまりそこに分析を集中させなければ解明できない。現代の人間の…
希望を棄てたということは誰かがこの世の中を良くしてくれるだろうという希望を棄てたということだと思います。戦争中は吉本は日本の軍部や政府を信じ、この戦争をやることで日本やアジアが良くなるという希望を持っていたでしょう。しかしその戦争は負けた…
民衆の最も重要な部分の人とは最も民衆の本質的な暮らし方をしている人、つまりちょっと文化的なことや政治的なことにも首をつっこんでいるような人でなくて、生活圏をあまり出ることなく毎日毎日の生活を繰り返して生きている大衆の原像に近い人というよう…