2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
戦争は、殺し合いはイヤだ、平和が好きだという意思を持つ人が単にたくさんいれば避けられるか。そんなことはないと吉本は言っています。副島隆彦によれば戦争は国家のおこなう一種の公共事業であるということになります。戦争は軍事産業の大量の在庫を一掃…
習慣ということの意味を初期ノートの時期、吉本は執拗に考えています。なぜ毎日を送るのか、なぜこういうことを今日もやり明日もやるのか。はぎ取っていい理由をはぎ取っていくと、習慣と化しているからやっているだけだということしか残らない。その底には…
これは吉本のなかの孤独さが作られていく道筋を自分で説明しているわけでしょう。書物の著者というものとの一体感から引きはがされて自分という個になっていくこと。町の灯りというような地域社会とか庶民の町の光景から引きはがされて個として分離されてい…
共同の幻想として流布されている自己完成とか社会変革とか人類というような概念に一体化できずに個としての自分を区別する思考作業が行われているのだと思います。実朝の歌を事実を叙する歌だと見た吉本は、かって「固有時との対話」という詩集を書いていま…