2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧
なぜ希望が消失した、と言っているかというと、敗戦によってそれまで信じていた軍国主義の思想が完全に破産したのを見たからです。そして戦後になって民主主義や社会主義を提唱しはじめた人たちの主張のなかに、吉本たちが戦争を体験して味わった絶望が充分…
吉本にとっての神という問題は、いつかは戦争によって死ぬと信じられた自分の宿命に対して、絶対者として解答してくれる存在だったと思います。俺は戦争でどうせ死ぬ。若くして戦争で命を失うのはなんのためか。なんのためと思えば命と引き換えにできるのか…
資本制社会が競争を激化するというのは、資本制社会が自由競争を原則とするということですが、それは初期の資本制のあり方で現在はそこから大きく変貌しています。現在も資本制社会であり、企業間の競争というものは存在しますが、大きくとらえれば圧倒的な…
支配したり管理したりするのが大好きな連中の思想のなかにあるのは、自分たち支配者の優越性への確信じゃないかと思います。あるいは決定的に優越した主人に仕えるしか人生はありえないという子分の確信です。能力というものが先天的に決まっていて、その証…