2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「世界は二つの虚偽に支配されてゐる」(断想Ⅰ)

世界は二つの虚偽に支配されているというのは、おそらく世界が資本主義圏と共産主義圏に分かれていて、それぞれの国家圏の為政者が自らの国家圏を正当化している、その正当化が虚偽だということでしょう。日本の国内で言えば、当時の自民党政権の主張もウソ…

「僕らは、己れの環境を後悔することは許されてゐない」(断想Ⅰ)

前半で疲れちゃったんで簡単にすませます。すいません。 なんで自分の環境を後悔することは許されていないか。それは後悔するためには自分で意思をもって選択する必要があるからです。環境はものごころついた時にはそこにあったものですからね。親を選べない…

「われわれは自分のなすべき仕事の進路について考へる。つまりどのやうな道を、どの程度のひろがりで、どこへゆくかといふようなことについて考へるわけである。そのとき、われわれが末知らぬ路を歩いていると感じられるならば、われわれは、すくなくともその道を行ってよいのである」(第二詩集の序詞(草案))

これは未知というか未踏というか、誰も行ったことのない孤独な道を自分は選んで進んでいこうと思うという宣言だと思います。仕事という言葉は、ここでは詩集の序として書かれているわけですから、職業という意味ではなく詩のような表現を行うことを仕事と呼…

「無数の希望とは、希望について考へるぼくたちの精神的情況それ自体のことである。しかし、ぼくたちは精神の働き自体をどこかへあづけてしまってゐるのだ」(第二詩集の序詞(草案))

これは宿命ということを言いたいのだと思います。あれこれ考えて希望を語ることとそういう主観的な自由さをよそに、人間の観念を根源的に規定している宿命が別個に存在している。しかしそのことまで誰も踏み込もうとしないというようなことじゃないでしょう…