2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧
これは醒めていたい、ということを言っているわけです。醒めるというのは、言い換えれば対象と一体化したり、対象に包み込まれたりしないで、対象を突き放して認識する精神の態度です。それは西欧的な学問・思想・科学の態度と言えます。その果てに、自分の…
これも吉本自身の戦争中の信仰体験が回想されているのだと思います。死と取り替えられるかという、ぎりぎりの一点に収斂して問い詰められたところに生き神様としての天皇への信仰があらわれた体験です。 吉本は「一言芳談抄」という日本の中世の有名無名の宗…
可鍛性というのは鍛えることができるということです。展性的というのは伸び広がっていくということでしょう。考えるということは鍛えることができる。極めて精密に伸び広がるように考えるようにしようと自分に言っているわけです。 考えることは人間の人間的…
吉本の思考の体操に即して言えば、例えば「原子力発電所の建設に賛成か反対か」という問題があるとします。第一型の思考の浸透によって考えるならば、原発の安全性とはいかなるものかを調べることになるでしょう。それは核という人類が発明したエネルギーに…