2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「芸術の終局は必ずや現実の発見である。だが、現実の発見は、恐らく芸術の存在理由を消滅せしめるだろう」(方法について)

芸術というのは個人が個人として存在することで生み出していく心の領域を表現したものだと思います。社会の一員としての個人の心の領域、つまり共同幻想の内部の心の領域でもないし、個人が他の個人との間で作り上げる性としての心の領域、対なる幻想の領域…

「ぼくは未来を怖れない。ぼくの怖れてゐるのは、現在だ」(寂寥についての註)

現在だ、というのは現実だということだと考えてもいいと思います。人々がこれが現実だと思っているよりももっと根底的なところに真実があり、それこそが現実と呼ばれるべきだ。だからたった今の現実が分からないまま生きている。真に怖れるのはそのことだ、…

「精神の強さは、一般には持続力としてあらはれる」(断想Ⅲ)

そりゃ吉本さんの持続力はハンパねーっスよ。パねース( ̄Θ ̄;) 「言語にとって美とはなにか」という論文は1961年9月から1965年6月まで試行という同人雑誌に連載されていたそうです。約4年ですね。同人雑誌だから原稿料も出ない。売れたから印税は…

「方法的な制覇は、必ずや完備せる制覇を生む」(文法について)

カッコイイ言い方で好きですが、要は物事を考える時に原理的な方法をどう周到に用意したかで、その考え方の成否は決定されるということでしょう。戸締り用心、火の用心っていう・・・それは関係ないか(・-・*)おまけです。「言語にとって美とはなにか」のあ…