2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧
これは要するに死に場所がないという気持ちだと思います。時代劇でいくさで負けて浪人になったような男がよく口にする情念です。死に場所が欲しいのに良きいくさがない。だから浪人になって酒をくらいながら用心棒なんかをやっている。そんな時代劇に共感す…
お目にかかりたかったら、そういう人はいくらでもいると思います。やっぱり幸せな人っていうのもいるんだと思います。それは死を選択するか死なんて考えないかということの分かれ道が人が生まれて育つどこかにあるということです。では理想的に生まれ、理想…
これはオッペンハイマアという人の言葉ですが、オッペンハイマアがどういう人か私は知りません。ただ吉本がこの文章を引用したのはやはり天皇制の問題について重要なことを言っていると感じたからだろうと思います。正系主義とは祖先に崇敬するべき始祖がい…
この吉本の抒情性のなかに登場するのは風と光です。これは「固有時との対話」という詩集にも特徴的な感性だと思います。風と光だけが自然感性としてあるいは抒情として吉本に許容されているのだと思います。あとのものは、すべて批判的な思考の対象と化して…