2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧
この初期ノートの文章は吉本が米沢の高等工業学校にいた時代に「からす」という、「同期回覧誌」というから同じ学年の学生で作る同人誌なんだと思いますが、その巻頭言として書いたものです。まだ若いころに書いたものですが、それでもその後の吉本の表現に…
こういうところは吉本の文章のうまさなんでしょう。「このなかにバカなやつがいる、それはわいや(⌒ー⌒)」というやつですね。深読みすればここにも後年の吉本がこだわった問題があるともいえます。文章を書くとは何か、文章を書くという行為のなかで深入り…
この文章は吉本隆明の初期ノートのなかの「過去についての自註」という文章の冒頭部分にあたります。この文章には前段があって「あるひとつの思想的な経路は、それを「個」としてみるとき、あるひとつの生涯の生活を「個」としてみるのとおなじように、それ…
吉本はどこかで(作家についての自分なりのランキングがあって、そのランキングの基準は作品の出来ではなく、その作家が作品を作らざるをえない必然性です)という意味のことを書いていました。作家には作品を作る契機というものがあり、また作品を公表する…