2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

行為は無償である。あらゆる名目にもかかはらず無償である。行為はそれ自体では決して集積作用を持たないから。集積されるのは行為の作用だけである。作用にはあらゆる人間性が疎外される。(形而上学ニツイテノNOTE)

これは正直いってよくわかりません。たぶんこれはマルクスの「疎外」という概念を理解しようとしているんじゃないかという気がします。こちらがわに人間があり、その外側に自然がある。人間が自然に対して働きかけること一般が、ここでいう「行為」の意味な…

行為の自己写像のみが集積されて人間的となる。だが、それはやはり無償である。(形而上学ニツイテノNOTE)

もう難しいことばっかいうよね吉本は。いやんなっちゃう。これは前半の続きのノートですから、わたしにはマルクスの「疎外」概念を追跡して、人間の人間的な精神というものがどこから発生するかを追いつめようとしているんだと思います。全自然に対する対象…

直覚的なものを現実化するのは行為である。(形而上学ニツイテノNOTE)

これは初期ノートのこの部分だけ取り出してもわかりません。全部とりだしてもわかんないんだからなおさらです。そこでこの断章のちょっと前を書いてみます。 「すべての現象を基本的な原理に還元すること。 原理的なものはすべて抽象的である。 思考は抽象的…

それ故行為は予定を含まない。予定はあらゆる形而上的な規定には含まれない。(形而上学ニツイテノNOTE)

これは前の解説に含ませて書いたことになりました、要するにお手上げに近い状態です。ただこれを読んだ時に、三島由紀夫が行動ということをしきりに言っていて、行動というのはその政治的な有効性を期待してやるものではないんだ。それは不純な行動なんで、…