2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧
叙情というのは感情とか感慨とか詠嘆というような(ああ!)というようなアレですね。それが現実に密着すれば必要なくなるかどうかは疑問です。ただ現実意識が欠如していることが叙情に転化されることが許せないという若き吉本の怒りがあるんだと思います。 …
支配秩序と支配秩序に飼いならされた感性の秩序が占有せられた現実です。政治を支配し金融を支配し経済を支配し、テレビや新聞を通じて感性の秩序を飼いならす。そして私たちの内面も占有されていく。それは恥だと吉本は言っているわけです。生きることが限…
福島原発事故が起こり、まだ生々しくその恐怖と被災地の人々の悲惨への思いが心を占めていて、その結果世界的に原発廃絶の論調が高まって実際にドイツのように全廃を決定する国家も生まれている、そういう現状で吉本は上記のように原発廃絶論を批判している…
こうした考え方の正当性は、なにより今回の被災者の人々が体験されていることだと感じる。悲惨な状況から立ち上がるということは残された身近な世界を大切にするということなのだと思う。いつのまにか私たちは自分を含む人々の生活や社会を、それを上から管…