2009-04-28から1日間の記事一覧

「芸術の終局は必ずや現実の発見である。だが、現実の発見は、恐らく芸術の存在理由を消滅せしめるだろう」(方法について)

芸術というのは個人が個人として存在することで生み出していく心の領域を表現したものだと思います。社会の一員としての個人の心の領域、つまり共同幻想の内部の心の領域でもないし、個人が他の個人との間で作り上げる性としての心の領域、対なる幻想の領域…

「ぼくは未来を怖れない。ぼくの怖れてゐるのは、現在だ」(寂寥についての註)

現在だ、というのは現実だということだと考えてもいいと思います。人々がこれが現実だと思っているよりももっと根底的なところに真実があり、それこそが現実と呼ばれるべきだ。だからたった今の現実が分からないまま生きている。真に怖れるのはそのことだ、…