2008-04-05から1日間の記事一覧
これは分かりやすいことを言っていると思います。理性というのは、現実や体験を言葉によって概念に置きなおし、概念は他の概念との関係づけによって、さらに抽象された概念を作り出そうとする営みのことだと思います。理性は、論理を駆使することによってす…
自分自身の小さな生活の中の哀しみや欠如感。それを普遍的なものに関連付けたいという吉本の精神の特徴は分かりにくいものだと思います。私はそれは吉本が自分の欠如感の底にあるものが、精神を精神にとっての自然というところにまで降ろしてみないと解けな…
例えば英語ができない。これじゃダメなんじゃないか、という焦りがあるとすると、これを欠如感と呼ぶ事ができます。もうこの年齢で結婚してないとダメなんじゃないか、とか。女房に逃げられたままじゃダメなんじゃないか、とか。 こういう欠如感を感じると、…
ここで不幸と呼んでいるものは、前の文章で欠如感と呼んでいるものと同じです。自分が不幸を埋めようとしても、他人が埋めてあげようとしても、いっときできても消してしまう(吉本は無化するという言い方をよくします)ことはできません。その不幸を掘り下…