ぼくは偶然に出遭ふことがらのなかに宿命の影をみつけ出す。(第二詩集の序詞(草案))

偶然が必然なんだという矛盾を語っています。勝新太郎が「偶然完全」という言葉をよく言っていたらしいです。勝が監督をやるときに台本通りにやらせない。覚えてきた台本なんて死んだものだと言って。その場で出てきた言葉とか、その場で思いついて筋書を編集で生かして映画を撮る。偶然のなかにしか完全なもんはないと言って。偶然なものは偶然なものにすぎないかもしれませんが、それを受け止める自分の感性や思考のなかにそれを必然とするものがあるんでしょう。だから偶然の出会いも、偶然の会話も、あとから思うと運命のものに思われるような気がします。



おまけ

ありません。