もう何の危惧もなくなつてゐる。残されたものは唯ひとつの可能だけだ。(忘却の価値について)

唯ひとつの可能って何?それは言わないわけですよ。ああアレだろうな、と思えばつ
まりたぶんソレだろうねということです。なんでも言えば済むわけじゃない。言わな
い言葉、言えない言葉を聞くという、それが大衆の無言のことばを聴くということで
もあるんでしょう。

そういう禅問答みたいな表現も吉本にはあります。詩人ですからね。文学だから。そ
れは言葉になる前と言葉の関係がいつもあるわけです。そういう吉本の文体が学者と
か知識人の薄っぺらなやつにはわからないから、あいまいだとかわかりにくいとかい
うわけですよ。あいまいなのはおめえらのほうだよ。



おまけ

ありません。