2016-02-13から1日間の記事一覧

静寂のうちに用意されたひとつの悲しみ。精神は空の色のなかに昔々秘されたひとつの予望を堀り出さうとしてゐた。僕は沢山のことをしようとは思はず、唯ひとつのことをしようと思つてゐた。赦された者は幸ひであるかな。(忘却の価値について)

これだけ読んでもなんのことやらわかりませんよね。わからなくて当然だと思いま す。ひとつの悲しみとは何なのか。ひとつの予望って何なのか。唯ひとつのことって 何なのか。赦された者ってどういうことか、「さっぱりわからない」(BY福山雅 治)吉本らし…

もう何の危惧もなくなつてゐる。残されたものは唯ひとつの可能だけだ。(忘却の価値について)

唯ひとつの可能って何?それは言わないわけですよ。ああアレだろうな、と思えばつ まりたぶんソレだろうねということです。なんでも言えば済むわけじゃない。言わな い言葉、言えない言葉を聞くという、それが大衆の無言のことばを聴くということで もあるん…