精神のすべての操作はそれが保存せられるために、演習せられねばならないのであって、演習せられなければ減退するのである。(〈思考の体操の基本的な型について〉)

アタマは使わなければ衰える。使っているアタマだって年とともに衰えるけれど、なんとか寿命まではもたせたい。だいたい今のような老人の認知症が問題になってきたのは、寿命が急激に延びたからだとおもいます。戦後すぐには50歳台でしかなかった平均寿命が70年くらい過ぎた現在で80歳台に延びているわけです。この急激な寿命の延長に心身が対応できていないという過渡期が現在であり、現在の老人介護の問題でもあるという気がします。しかしいずれは延長された寿命に対応するように、人間の心身は変わっていくと思います。だってかっては大変なじいさまばあさまであった70代に人たちだって、いまは元気な人が大勢いますからね。人間の適応力というものはこういう問題を乗り越えていくと私には思えます。

おまけ、はさぼります。