それと同様に人間は最早型式としての芸術を必要とはしない。各人が各々の芸術を持つのであつて、それは如何なる類別をも拒否せざるを得ない。(芸術家について)

形式としての芸術はもう必要ない、ということは、「生活そのものが芸術だ」ということだと考えると、これは宮沢賢治が語ったこととつながります。

おまけです。

「マリヴロンと少女」より       宮沢賢治

あらゆる人は皆自分の生きてきた跡を残している。それは鳥が飛んだあと、空に軌跡を残していると考えるのと同じで、残したものがその人にとっての芸術であるし、人間にとって最も価値ある芸術である。だから、何人も皆、生活それ自体に芸術を描いている