方法性は決して浸透作用を持つものではない。それは膜平衡の原理には適用されず、多くの結節をもつた脊髄の如きものであらう。(方法的制覇)

化学の人だなあという感じの用語ですが、方法とか原理というものの性質を述べているのだと思います。しかし吉本が亡くなって感じることですが、吉本が方法的に原理的に考察してくれているおかげで、吉本の考察がもっているわけです。その時の情況にみあったことだけを書いた文章はあっという間に古びます。もちろん吉本の考察もやがては時代の変化とともに古びて意味を失っていくでしょう。しかしその原理的な考察はそうとうの時間的な長さに耐えるような気がします。

おまけはお休みします。