ヨオロッパは精神の課題を第一義とすることが出来るに反し、アジアは現実の課題を第一となすべきである。(断想Ⅱ)

精神は現実があって始めて血肉となるものです。理解だけなら才能と知の習得に恵まれた少数のにんげんができるでしょう。しかし一般大衆が総体としてある精神の段階に達するには、現実の段階が踏み越えられる必要がある。それがアジアの課題で、今でもそうです。白人どもの優越を超えて黄色い黒い私たちが世界の現実を作り、そして精神としても模倣の段階を超えていく。つまり自立ですが、それはもう見えてきている未来です。

おまけです。
『超「20世紀論」(上)』(2000)より          吉本隆明

“「自分の実質」よりも相手によく思われるかもしれない”と思ったときは、依頼を断りますが、その懸念がないときは、依頼に応じます。「遊べばいいんだ」と思ったらね。