2015-08-22から1日間の記事一覧
たとえば漱石は吉本にとって自分の宿命と同じ構造をもった作家だとみなしたと思います。しかし鴎外は吉本の宿命とは違う構造をもっていたとみなしたと思います。宿命というのは、自分の無意識の構造のことでしょう。意識して行うこととは別の次元で自分の人…
「環境」というのは時代とか社会とかその作家の生育史とかそういうものだと思います。そういう環境についての自意識がなく、あるいは自己分析がないのが無意識家、無意識的な作品というものです。もしたいへん自意識的な作家が自らの環境も十分に意識して作…