2015-07-11から1日間の記事一覧

歴史は人間が持つてゐると同じ数の欲望と動機を持つものだ。(秩序の構造)

吉本はいろいろなところで何回も言っているんですが、つまりそれは吉本自身がなんどもそこから考えを組み立ててきたということでしょうが、歴史というのは仮に世界に100万人の人間がいたとすると、100万通りの生きてきたあり方がある、その総和が歴史だとい…

歴史はしばしば上部構造の歴史として描かれてきた。法制史は多くの部分を歴史の分野で占めてゐるが、それは原因の分野を占めるものではなく、結果の分野を占めるものだ。(秩序の構造)

ここではヘーゲルよりマルクスの歴史観が土台になっているわけでしょう。歴史は世界のすべての人々の行動の総和だ、という土台ではあるが土台すぎてどうにもならないところから出発して、マルクスは観念の歴史としての上部構造と、経済の歴史としての下部構…