2014-06-14から1日間の記事一覧
こういう文章はリルケの作品の影響を受けていると思います。まあ言ってみれば真似してるわけです。リルケの文章をなぜ若い吉本が気に入ったのかを推測すると、病的な暗い感受性を抱えて、しかしそれでも社会に対する思考というものを手放さないところじゃな…
吉本は自分の体験から思想的な枝葉を伸ばしていく人です。きわめて抽象的な論理の展開にも体験的な感性や記憶がみっしりと裏打ちしている感じです。その自己体験を再現し論理化し普遍化しようとするひたむきさが、吉本に「チョッキ」を着せなかったともいえ…