2010-11-27から1日間の記事一覧

世界は一つの絶望のなかにある。若し人間精神の所産が人間精神を危機に陥しいれつつあるのが、この絶望の原因であるとするならば、それはヨーロッパの負ふべき絶望であらう。アジアは斯かる段階に対して何ら必然的な寄与をなさなかつた。アジアの絶望はその覚醒を阻害するところの現実に対する絶望である。(断想Ⅳ)

世界は一つの絶望のなかにある、というのは第2次世界大戦後の世界のことを指しているのだと思います。人類の歴史の果てに世界を舞台に戦争が行われ、多くの人間が殺戮された。こんなことが人間の文明の行き着いた結果なのか。これが絶望なのだと思います。 …

この間わたしはほとんど詩人たちと独立にあゆんでゐた。だからわたしはどんな詩人とも一致することを願つてはゐなかつたと言つてよい。わたしが一致することを願つた唯一の対手は、自らの眼で獲得した時代(現代)への認識との一致であつた。(〈詩集序文のためのノート〉)

こういう言葉は誰にでもあてはめることのできる規範的な言葉ともいえます。詩人という言葉を教師なら教師、ラーメン屋ならラーメン屋、サラリーマンならサラリーマンと自分のいる仕事に置き換えてみることもできます。私はいま介護職ですから、わたしはどん…