2010-10-09から1日間の記事一覧

精神の体操は僕を爽快(そうかい)にしたことはなかつた。かへつて衰弱の感覚を与へたのだ。すると僕は精神が肉体のやうな現実性を獲取するまで、それを鍛へるより外仕方がないのかも知れないと思ふ。(忘却の価値について)

精神の体操というのは要するに「考えること」を指していると思います。なんで体操なんていう言い方をするかというと、考えるという作業自体を考えると、考えるとか論理を追うということにはいくつかのパターンがあるために、そのパターンに沿った体操をして…

この世では仕事より高級なことも、仕事より低級なことも、そして複雑ささへ、それ以上でも以下でもないのだから。(夕ぐれと夜との独白)

ここで言う仕事とは給料をもらう職業という意味よりももっと広い意味を含んでいます。まず最初に何もしたくない、何をしていいかわからない、何をしても虚しいというニヒリズムに捉えられたようなひきこもりの時間があり、いうにいわれない内面の格闘の結果…