2010-09-11から1日間の記事一覧

僕は形骸のみの人間になつてゐる。肉体も精神も痩せてしまつた。(原理の照明)

漫画家の西原理恵子は歯に絹を着せずに真実をずけずけという面白い人です。ついでに言うと西原の弟分のような文筆家のゲッツ板谷という人は私は平成の太宰治だと思っています。ホントかよと思う人は文庫本で出ているゲッツ板谷のエッセイを読んでみてくださ…

〈さらばカイザルの物はカイザルに、神の物は神に納めよ〉(マタイ伝二二の二二)。これは精神の受授の一般形式を物語つてゐる。そして人間のものは人間に納めよと言ふことを象徴してゐる。(夕ぐれと夜との独白)

政治支配と自然(神)とそして大衆。吉本は自分の責任を取る重さに耐えるために、責任のよってきたる基盤を解明しようとしています。政治支配が与える社会苦や戦争死の責任は政治支配者や支配イデオロギーの鼓吹者たちに叩き返さなければない。吉本の責任の…