2009-07-13から1日間の記事一覧

「戦争に介入してはならぬ。そして僕の抵抗の基盤は、僕の畏敬する多くの人たちが死ぬのが堪えられないからだ。そして僕の軽蔑する人たちは、戦争が来やうと平和が来ようといつも無傷なのだ」(風の章)

戦争というのは吉本にとってただの言葉でも概念でもなく、自分の命を賭け、周囲の近親や友人が命を失った体験です。つまり触れれば血の噴き出る言葉です。もう戦争はごめんだ、戦争だけは嫌だ、戦争っていうのは最低だ、ひどいもんだ、それが敗戦当時の多く…

「社会は最早、無数の秩序ない抑圧の集積だ。居場所を喪った僕の魂は遥かな地下を歩いてゐる」(形而上学ニツイテノNOTE)

世の中はムカつくことだらけ。もう引きこもるしか魂を守る手がねーよ。現代訳すればそんな感じでしょう。おまけです。田原先生は照れくさいかもしれないけど、吉本が田原先生の著作「初期・性格と心の世界」に対して贈った言葉です。たしかいわゆる本の腰巻…