風は柔らかになつた。僕の心は険しいままくるまれてゐる。柔らかいもので。(夕ぐれと夜との独白)

ほんとうに晩年のよろよろした爺さんになった吉本の写真で見たんですが、吉本の自宅の書斎で山のような書物に囲まれてお爺さんの吉本がいるんですが、目の前の壁に大きな綺麗な外人女性のポスターが飾られていたんですよ。たぶん吉本が惹きつけられた写真なんでしょうね。柔らかいものでくるまれるという言葉で、その大きな写真とともに書斎にいる晩年の吉本を思い出しました。